私の家ができるまで

新築建築までに起きた出来事 

34.私にとって担当者さんは…

                                                                  

2021年8月18日

アパートに担当者さんが電気配線と照明の修正した図面を持ってきてくれた。

以前来てもらった時にずっと具合が悪かった事をしっかり伝え、お話し出来なくて残念だったとは控えめに伝えた。

口に出すとなると引っ込み思案になる自分がいる。

 

 

2021年8月19日

LINEでこの後の打合せ、上棟式などの日程を決め合う。

 

担当者さん『次回の打合せ日が3日の夕方か7日の夕方でも大丈夫でしょうか?』

私    『平日夕方は私がちょっと大変な感じでして…。』

担当者さん『了解しました。9月12日(日)は保留とし、次回打合せのご連絡お待ちしております。打合せに限らず、不明点等がありましたらご連絡くださいね。』

 

最後の一文を微笑ましく眺める。相手に取っ掛かりの入り口をさりげなく見せてる所が担当者さんらしい。

 

私    『もしかしたら3日の打合せもお願いするかもしれません。』

担当者さん『一応、3日(金)の夕方空けておきます。』

 

私    『不明点など、質問と相談あった時は連絡します。(…多分ある。)ありがとう、担当者さん。』

担当者さんのくれた入り口にさりげなく気持ちを伝える。

 

担当者さん『了解しました。お待ちしております。』

 

 

2021年8月24日

     地目変更の登記申請書を提出。

 

銀行といくらか揉めたりしたが、ようやく提出できるようになった。

 

 

2021年8月28日

間接照明について担当者さんと電話で相談する。

言葉で伝わらないので、絵を描いてLINEで送った。

【手書きして送った図】

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私    「間接照明の工法、この二点があると工務店を営んでる同級生から聞いたんですけど、他の方法をとってたりしますか?」

 

担当者さん「そうですね・・・・。別の方法もありますね。えっと、書いて送ります。」

【担当者さんから送られてきた図】

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担当者さん「これでいくと、横の壁にぶつけて照らす方法と、天井にぶつけて照らす方法ですが、〇〇さん(私の名前)の書いた工法は・・・・。ん?」

私    「はい?」

担当者さん「すみません。私も同じ工法書いてますね。〇〇さん(私の名前)の書いた右側と私の書いた左側同じです。」

 

よく見るとそうだった。

たまにこんな抜けた事をしてくれる担当者さん。

(ああ、いや。たまにじゃないかも。)

 

こんな担当者さんとのやり取りも、私としては楽しいエピソードの一つとして思い出の中に重ねている。

 

 

2021年8月31日

仕事中のことだった。

 

(ん?あれは…)

 

(*'▽')担当者さんの車だ!

またしても担当者さんの車を敷地内で発見した。

室内で仕事してるのに。私には探知機がついてるのかと思う。

 

帰り際を狙って声をかけれればと、ソワソワして担当者さんが通るのを待つ。

 

数十分後。

私    「担当者さん!」

視界に飛び込んできた私に担当者さんは目を見開いた。

担当者さん「〇〇さん(私の名前)。実はこちらの部屋に用事がありまして…。」

そう言って、担当者さんは用事を済ませるため部屋に入っていった。

 

用事を済ませた担当者さんと玄関先で少しだけお話しした。

自分の職場で知り合いとこんな風に話すなんて初めてで、嬉しかった。

 

 

次の日。

夕方、担当者さんから突然電話がくる。

予定もなしに突然電話がきたのは初めてだと思う。

 

私    「どうしましたか?」

担当者さん「実は、高窓の位置、大工さん達がどこにつければいいんだ?という話になり、申し訳ないのですが、現場に来て見て指示を頂きたいのですが。…よろしいですか?」

今日は声のボリュームが高いほうだなって思って聞いていた。

私    「そうでしたか。はい、わかりました。いいですよ。」

担当者さん「ありがとうございます!そのフットワークの軽さ、大変ありがたいです。」

私    「いえいえ。」

担当者さん「明日はどうですか?」

私    「はい。大丈夫です。行きます。」

担当者さん「よろしくお願いします!」

 

終始テンションの高い担当者さん。テンションが上がったりすると担当者さんは声の音量が上がる人。

そういう時は素が出てるなぁと思っている。

 

(その素を見るたび、ほっとするのは何故だろう。)

 

 

2021年9月2日

現場に向かう。

作業中の大工さんと担当者さんがいた。

 

担当者さん「お越しいただき、すみません。高窓の位置、天井びったりだとここになるんですが…。」

 

担当者さんの説明を聞きながら場所をどこにすればいいかを考える。

ところが中々、柱だけの状態から建った場合の位置が把握できない私。

棟梁が入ってきて言葉をくれる。

 

棟梁   「ポーチからの天井はこの位置だな。」

 

ポーチの天井を軸に、また内側の空間との差を担当者さんに図面で確認し合いながら進めていった。

 

私    「ここにします。」

【赤いペンで〇の中に<が書かれた場所】

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私が位置を提示できた頃には大工さん達は作業を止め、車に戻りはじめていた。

それでも私はまた悩みはじめていた。

現場の建物内には担当者さんと私だけとなってしまった。

私    「13センチにするか、16センチにするか…?んー…。」

担当者さん「・・・・。〇〇さん(私の名前)、その数センチの差、実際出来上がったら大した差でないと思いますよ。」

私    「えっ!?本当に?」

担当者さんの顔がほころんだ。

担当者さん「はい。おそらく気が付かないくらいだと思います。私が後からここの位置で3㎝の差があったと話しても、え?何処?って感じでしょう。」

私    「わかりました。ではこの位置のままでお願いします。」

担当者さん「わかりました。」

更に笑顔を見せる担当者さん。

 

(現場に着いてからずっと真顔だったけど、ようやくいつものくったいのない表情の担当者さんだ。良かったぁ。)

 

 

この後、工務店の作業場に格納されている届いた私達の家の窓を見させてもらった。

【届いた窓】

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私    「よしよし、いい子にしているんだよ、窓たち。」

帰り際窓に語りかけ、去ろうする私に担当者さんが見送って車まで来てくれた。

担当者さん「明日、そちらの職場にまた行くことになります。」

私    「そうなんですね。いつくるんだろう…?また見つけられるといいんですけどね。」

担当者さん「・・・・。」

私    「流石にちゃんと仕事しなきゃいけないですしね。タイミングよくいけばいいな。」

担当者さん「・・・・午前中に行こうかな。」

 

(よっしゃー!午前中!)

心はガッツポーズ。

 

これは言わせたのだろうか。それとも……。(´∀`*)ウフフ

 

2021年9月3日

職場で担当者さんに会えなかった。

 

(来なかったのかな…?)

 

 

仕事終わり、打合せ。

家に戻り夫を連れて2人で事務所に向かう。

向かう前に担当者さんにLINEする。

私    『お世話になってます。今からアパートでます。』

担当者さんに、長い時間外で待ってほしくなかった。出る時間がわかれば予想をつけられるから無理させない。

 

 

事務所で以下、打合せ。

  • 照明の位置
  • 窓の位置
  • コンセントの位置

 

私    「今日、職場に来ましたか?」

担当者さん「行きましたよ。見かけませでしたが、いましたか?」

私    「いました。」

 

探知機が働かないこともあるんだと思った。

 

担当者さん「実は、高窓についてこちらの手違いというか、発注ミスといいますか…。」

私と夫は黙って聞く。

担当者さん「柱の位置の関係から、昨日は配置を決めて頂いた高窓があのサイズのものではつけられない事がわかりまして。すみません。」

私    「付けられるサイズはどのぐらいのものになりますか?」

担当者さん「こちらです。」

予定だったサイズより結構小さくなった高窓に本心を隠せない。

私    「えー!だいぶ違いますよ!」

担当者さん「ええ、すみません・・・・。」

私    「これだけ小さいとどうなるか心配です。見た目が良くないのは困ります。」

担当者さん「・・・・はい。」

 

追加料金は発生しないが、そういう部分だけの問題ではなかった。

こういう見た目になると楽しみにしていた窓だから。

 

私    「担当者さん、この小さいサイズの高窓をつけた3Dシミュレーションをまた作れますか?それで確認してみましょう。」

 

3Dで確認してみる。

 

私    「うん、そんなに悪くない。」

夫    「うん。」

 

担当者さん「使わなくなった大き目の高窓の方、業者に返すことも出来ませんし、家のどこか好きな所につけるっていう考えもあります。」

私    「おお、なんと、そんな事が。」

 

3人で良さそうな位置を探し出す。柱の状況もあり、見た目も重要視していたので1時間ほどはかけて決めたと思う。

【和室に高窓をつけた場合の3D画像】

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夫    「うん、悪くない。」

私    「だね。いい感じ。まさかの発注ミスだったけど、返って良かったかも。」

 

最終判断は数日後とし、画像をプリントアウトしてもらって、じっくりこれで本当に良いか寝かしてみることにした。

 

 

次の日。

朝一、担当者さんからLINEが届く。

 

担当者さん『和室に高窓を設置する打合せしていただきましたが、図面を確認したところ構造上設置できませんでした。本当に無駄な打合せをさせてしまいまして、すみませんでした。』

 

私    『担当者さん・・・・(-_-)』

 

担当者さん『本当にすみません。』

担当者さん『本当に申し訳ございません。』

 

連投されたLINEにちょっと笑ってしまった。

(これまで何度も聞いてきたフレーズ。)

 

私    『いいですよ。2回も謝られたら、許してしまいますよ。😊』

担当者さん『ありがとうございます😭すみませんでした🙇🙇』

 

やっぱり憎めない。

 

真っすぐな方だから尚更。

 

7月24日、ブログで実際あった出来事から会話をほぼありのまま書いていたので、段々心配になってきて担当者さんに確認したことがある。

 

私    『これまでの、会話からLINEからすんごい書いてて…大丈夫ですか?心配になってきました。』

 

担当者さん『〇〇さん(私の名前)が大丈夫であれば、私は大丈夫です。』

 

一言、そう返ってきた。

自分のやった事を包み隠そうとしない方。

自身の事なのに、判断基準を私に任せてくれて嬉しい。そして清々しい。

 

ブログの一部を読んでもらった時は、失敗談を読んでこう言っていた。

担当者さん「あの時の自分は何を言ってるんだって思いますよ。」

 

素直で真っすぐな返答。

 

憎めないどころか、私にとっては・・・・。

 

私にとっては何かを、これ以上のない言葉で言いたいから、今はまだその言葉が出てこないから、待ってみる。

 

ふとした瞬間、担当者さんと私の間を表す答えが出てくるかもしれないから。

 

これまで経験したことない感情だから。

 

 

 

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