37.誰がために書き綴る
2021年9月14日
事務所にて担当者さん、夫、私で3人で以下の打合せ。
- コンセント、照明について希望と予算
- 上棟式の日程
私 「上棟式の日、私達夫婦、何もわからないのでどうかよろしくお願いしますね。」
担当者さん「わかりました。」
私 「大工さん達に私達からご用意しているものもありますので、それを渡す際とかさりげなく教えてもらえたらと。」
担当者さん「はい。その際はツンツンでもいいですよ。」
私 「ん?」
担当者さんは指で軽くつつくしぐさを見せた。
担当者さん「私にツンツンってしくれてもいいです。」
(え!してもよいの!?(*'ω'*))
夫 「・・・・・。」
(いや、今そういう反応するとこじゃなかった(・_・;)。というか、担当者さんどうした?)
とりあえず、笑顔で無難な返事をした。
私 「はい。わかりました。」
2021年9月19日
休みだったので、久しぶりに建築中の自分の家を見に行った。途中経過をツイッターにアップしたりしている。
(わー!壁がおおわれている!)
以前はなかった壁が出来ていた。窓がくる予定のところはポッカリ穴も空けられている。家らしくなってきていた。
(そして、のぼりがある!)
【HOUSEGUARDSYSTEM】と書かれた緑の柱ののぼりが四本立っていた。
家とのぼりを写真に納めて、担当者さんにLINEで送った。
私 『のぼり、すてきー!!この写真、ツイッターにアップしていいですか?』
担当者さんのからの了承の返事を待つ間、ふと気になった。
(なんだか、寝室の窓の位置指定した高さがある感じがしない。)
プライバシーの配慮から寝室の窓だけ20㎝上げてもらう事になっていた。だいぶ前の話し合いでのことになる。
私 『念のため確認ですが…寝室の窓の位置、上げてますよね?』
担当者さん『お世話になってます。寝室の窓、確認します。』
次の日の午後LINEが届く。
担当者さん『寝室の窓サッシの高さに関しまして、確認しましたところ正確な寸法を22日に現場にて再度確認お願いします。』
担当者さん『現状は図面通りになっておりました。ご指摘ありがとうございました。』
このLINEから高さが指示通りだったかわからなかったが、トラブルは回避できた感じはする。
2021年9月21日
夕方、担当者さんに電話で話す約束をしていたが急用で酒屋まで行かなくてはならなくなった。
私 「担当者さん、すみません。今日夕方電話する約束でしたが今から行かなくてはいけない所がありまして…。」
担当者さん「慌ててますね。いいですよ。」
笑いながら言ってくれた。
私 「また後でかけ直してもいいですか?6時前頃になるかもですが…。」
担当者さん「大丈夫ですよ。」
声は笑っている。今日の担当者さん、やけに優しくて驚いた。
用事を済ませた頃には夕焼け空になっていたので急いで電話した。
私 「すみませんでした。電話待ってもらってありがとうございます。」
担当者さん「大丈夫ですよ。」
やっぱり今日の担当者さんは受け身全開。
ブログの件で相談をした。
私 「これから家に帰って、可能なら今日中か明日には見てもらうようにPCで直しておきます。」
担当者さん「わかりました。お待ちしております。」
私 「ところで、先日の寝室の窓の高さって、実際のところ現場には間違った高さで通ってたのですか?」
担当者さん「ええ、そうでした。すみませんでした。」
私 「いえ、そうだったんですね、やっぱり。」
担当者さん「これからも、違ってたりするところは互いに補ったりしていければって、私は思いまーす!ね!!」
テンション高めのこの発言に思わず吹き出してしまった。
(担当者さん、どうしちゃったのってくらい心開いてるなぁ。)
だけど、私も家造りは二人三脚でと思ってる。
工務店任せというよりは、互いに意見や確認を行いながら進めていけたら理想かと。
何より良い家が建つことが大事だから。
私 「ええ、それがいいですね!私が言って良かったってことですよね?」
担当者さん「そうですよ。大手柄ですよ。ありがとうございました。」
辺りはすっかり日が落ちていた。
久しぶりに担当者さんと夕方に長話している。
肌で感じる、相手との距離感。
きっと今、心と心が近くなってきている。
このブログがきっかけなのかもしれない。
数日前のこと。
2021年9月10日【過去】
打ち合わせが終わりアパートの玄関を出て、担当者さんが車に乗り込もうとしてた時であった。
担当者さん「ブログ見ましたよ。」
私 「!!そうですか。…どうでしたか?」
担当者さん「…どうって…。いや、なんか…。」
話す担当者さんの声も様子もたどたどしい。
(…ブログ、失敗した?)
担当者さん「あんなに私が家族の件でご迷惑かけたのに、〇〇さん(私の名前)はあんな風に思ってくれて・・・・泣きそうになりましたよ。」
笑ってしまった。
私 「泣きそうに、ですか?ふふふ。そうですか。」
嬉しくてたまらず、笑いが止まらない。なんだか興奮さえして、頭がはっきりしない。
私のHighな状態を見て担当者さんも屈託のない笑みをこぼした。
担当者さん「フワフワしちゃってるじゃないですか!?」
車に乗り込もうとする担当者さんの背中に、落ち着きを払いながら言った。
私 「ようやく読んでくれましたね、担当者さん。」
担当者さん「はい。録音でもしてたのかってほどでしたよ。確かにこう言ったな自分って思いながら読んでました。」
私 「ね。言い回しや時系列の少しのズレはあるかもしれませんが…本当に起きたことですよね?」
担当者さん「……はい。未熟な自分で…仕方がないです。」
謙遜気味のいつもの担当者さん。
担当者さん「あのエステの方の話ですが…。
〇〇さん(私の名前)を変えた人というのは・・・・私ですか?」
私 「はい。そうです。」
即答すると担当者さんは目尻を下げて静かに笑みを見せた。
照れてるようにも見える、はにかむ笑顔の担当者さんの顔をしっかり見たかったけど、私はなんだかフワフワしてて今日は心ここに在らずのまま。
ようやくこれまで大事に綴ってきた私の胸の内が担当者さんに届いた。
そして数日後、電話でのこと。
私 「担当者さん、ブログ読んでどう思いましたか?」
しつこいようだが、しっかり聞きたいと思った。
担当者さん「どうって…、家造りの仕様を決めるだけでも大変なのにブログまで書いてくれて凄いと思いました。」
そういう事じゃないって思った。
私 「読んでみて感想というか、どんな風に思ったかを聞きたいんです。担当者さんがどう感じたか。どう思いましたか?」
これに担当者さんは少し上ずった大人びた声で言った。少し笑いながら。
担当者さん「・・・・言わせようとしてませんか?」
私 「いやいや、そんなことはしてませんよ。でも…これはそうなってしまうのかな?」
私も笑って返すと担当者さんも連れ立って笑う。
担当者さん「・・・・嬉しかったですよ。」
ぽつりと言ってくれた。
私 「嬉しいって言いましたね?」
この言葉は絶対忘れてはいけないと思って、聞き返した。
担当者さん「はい。」
私 「嬉しいですか、そうですかー。」
私は完全に調子にのっている。
(だって、頑張ったんだもん。)
私 「いや~、良かった。ブログ作って本当に良かったです。」
(あなたとの家造りの記録残したくて。)
私 「担当者さんがいいなら、いいんです。」
これまでの出来事、あなたと造ってきた、かけがえのないものなんだって分かち合いたいって思ってた。
(だから色んなこと、頑張った。)
担当者さん「ありがとうございます。」
一言、お礼が返ってくる。
今、頭の中に浮かぶ。
大成功。