私の家ができるまで

新築建築までに起きた出来事 

40.君の恋人達

                                                                  

2021年10月末

私の家は周辺では珍しい「緑の柱」というものを使っている。

シロアリを寄せ付けず、半永久に腐らない柱に加工されている。

県内ではまだほとんどいない。

 

担当者さん「モニターになってください。この柱はこれまで探していた中で見つけた私の理想としているものです。」

 

これから建築をお願いしようと決めた頃、担当者さんに言われた。

半信半疑というか、実は興味さえなかった。

 

(でも、モニター価格でいい柱をつけてくれるなら、いっか。)

 

この時の私の考えなんてこんなもんだった。

 

そして建築が進みその後、「緑の柱」を作っている会社の営業の方が説明してくれる機会があった。

 

営業の方 「腐らない木。災害にも強い。新築時の柱というのは強度ですが年数が経つにつれて弱まっていくんです。でもこの柱は半永久に新築時のまま。そして生きている木のように二酸化酸素を酸素に変えていく力ももってます。」

 

(切られた後でも呼吸して地球の空気を良くしている!?)

そんな事が出来るなんて、なんて合理的な建物なんだ!と思った。

無駄がない。あるだけで、世の中に貢献しているようなものだ。

 

営業の方 「阪神淡路大震災や九州の大地震をご存じですか?あの時私はそこにいました。次々と倒れる家を見ました。この木だったら絶対倒れないというわけではないかと思いますが、もし柱が強いものだったらこんな事にならなかったのではないかと考えます。」

 

災害の話を聞いて、いつか見たテレビの水害の映像が頭に呼び起された。

私    「ええ。私も大雨の被害で流される家がある中、崩れず建っている家を見た時、この差は何なのかと。辺りが濁流に飲まれる中、流されず建っているこの家だったら大丈夫だったのにと・・・・思ったりしました。」

 

災害時に絶対倒れませんと保障しているのでない。

でも確実にこの緑の柱は強い。

そして地球にやさしい。

 

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改めて、建築中の家の中の柱を見渡す。

 

私     「お話しを聞いて、今目の前に建っているいる柱が宝物のようです。凄いものに見えます。」

 

私の家の内部には凄い柱が建立している。

そう思うと、誇らしくなった。

 

モニター価格なので、堂々と言える立場でもないけど。

 

 

2021年10月某日

私は珍しい光景を見ている。

担当者さんが、他のお客さんに営業トークをしている光景を。

 

若い夫婦と担当者さんは立ち話をしている。

担当者さん「あれはパソコンからですよね。長けてるーって思いましたよ。」

お客さんA「いやいや。」

担当者さん「その内、私がお客さんにお願いするかもしれません。」

お客さんA「(笑)」

凄いです(@^^)/ (´ω`*)(´ー`)

 

 

次は年配のご夫婦とのトーク

 

お客さんB「ホー平屋か。坪単価はいくらぐらいですか?」

担当者さん「この間お話ししたくらいですよ。」

お客さんB「なるほどなー。ああ、この柱が言っていた…。」

担当者さん「はい。やはり良いものを提供していく。これ以下のものはお出ししたくないと考えてます。」

そう(´っ・ω・)っ (´・ω・`)(・。・)

 

 

また、赤ちゃんを連れた若い夫婦とも会話しいてる担当者さん。

担当者さん「丈夫な家を建てることは、息子さんが大きくなっても安心して住めるってことですよ。」

お客さんC「はい。そうですね。自分で作っていける所は手をかけていきたいんですよね。電気とかも自分で。」

担当者さん「ああ、そういう場合、このですね…。」

…という(`・ω・´)ゞ (*‘ω‘ *)(´-`*)

 

途切れることない、担当者さんとお客さん達の会話を私は遠くからで黙って眺める。

(´-ω-`)・・・・。

そのうち気が付いた。

(担当者さんは私以外のお客さんとも会話する。)

当たり前の事だが。

なんだか私の知らない担当者さんを見ているようだし、いつもの私と担当者さんを見ているようでもある。

 

お客さんが帰り、私もこの場を後にしようと担当者さんに声をかけた。

幾つか会話しながら、これを言ったら担当者さんはどう言ってくれるのかと考えを張り巡らせ、そして口を開いた。

 

私    「担当者さんが他のお客さんと話をしている所を初めて見ました。・・・・私だけの担当者さんじゃないんだなって思いました。」

担当者さんはこれにちょっと横を向いてクシャっと顔をほころばせる。

担当者さん「嫉妬ですか!?」

私    「違います。ちょっと驚いただけです。」

担当者さん「ヤキモチじゃないですか?」

私    「違います。ヤキモチじゃないです。」

 

違わないけど、違いますという言葉しか返せない。

愚かな考えで愚かな発言をした私の末裔。

 

でもちょっと嬉しかった担当者さんの反応。

 

これを見たら、夫はまたこう言うだろう。

夫    「恋人か!?」

 

(^^;)

 

(すみません。)

 

これからは恋人のような人達で溢れかえる世間になったら面白いのに。

 

 

 

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