39.他の人は知らない幸せな時間
2020年6月
今建築中の工務店と出会う。出会いのキッカケは道端の看板。
2020年8月
土地と出会う。
2020年9月
土地を購入するために市役所に一段階目の申請を出す。(農振除外申請)
2021年3月
一段階目の申請が下りたので、市役所に二段階目の申請を出す。(農地転用申請)
2021年5月
土地の売買契約。工務店との建築の契約。
2021年6月
建築工事をはじめる。
2021年11月(現在)
外壁を張る一歩手前まで新築工事が進む。中はまだ柱のまま。
これまでの家造りを時系列でまとめるとこうです。
周りの方から言われる事
「まだ家出来ないの!?着工いつ?6月からでしょ?」
「お前の家、工事に誰もいなかったけど進んでるのか?」
「いつ完成するの?後から建てた俺の家の方が先に建つぞ。」
「いつ出来る?年内じゃないの!?何でそんなにかかってんの?」
日が経つにつれて、多くの方から言われるようになっている。
確かに今年の6月にはじめた時点で、完成予定は11月中だった。
(・・・・。)(~_~)
工事が遅い事を自分自身はそんなに気にしていないので、世間とのギャップを感じつつ、工事がかかり過ぎてる事実も知る。
通常は3、4ヵ月で建つらしい。
私達の家は6月からはじめて、建つのは1月末の予定にのびた。
(でも、良かった。)
この家造りをじっくり進められて、納得のいく選択を探す時間がとれて良かった。
出来上がってバタバタした中の引っ越しも大変そうだし。
周りの方は言う。
周り 「なんでそんなに遅れてるの?」
私 「・・・・。えーと…。」
これにはっきり答えられず、周りの方の頭には???がついて話は終わる。
完成が遅れた本当の理由は実はよくわからなくて。
理由がひとつではないとは思うが、工務店さんからこれだというはっきりした事は自ら聞いてない。
結果的にこれで私は良かったので、面倒な話はしないと思って聞いてない。
(´・ω・`)・・・・。
きっと、いや……本当は……。
私の本心はこの家造りを終わらせたくないって思ってる。
家を手に入れる事よりも家造りの過程をもっとしたいと思ってる。
ずっと永遠に続けばいいのにって思っている。
事務所で向かい合って話し合った日々。冗談交えて交わした笑い声。いつも帰りは車まで担当者さんは見送って「よろしくお願いします。」って言い合う。
離れたくない日々になっていた。
出来る事なら。
この瞬間を永遠に閉じ込めておきたい。
そう願ってる。
そんな中、8月頃に言われた。
担当者さん「もしかすると、完成11月中頃から若干のびるかもしれません。12月の可能性が…。」
私 「ん?どうして?」
担当者さん「ものが入らないというか…。」
(年末か。師走は忙しい。バタバタの中引っ越しは困る。でも……。のばしたい気持ちも若干ある。いっそのこと来年で構わないけど。)
そして9月頃、夫もいた時に再び言われる。
夫に向き合い、緊張した雰囲気をもちながら担当者さんは話し出した。
担当者さん「大変申し上げにくいのですが、引き渡しが11月末は難しそうなんですが。絶対出来ないってわけではないのですが、大変厳しいです。K様側のご都合はどうですか?」
私の心は決まっていた。
(のばせるなら、そうしたい。)
夫 「・・・・。出来れば早めがいいですが。」
(まじか!?どうしよう。私はのばしたいのに。)
夫から意見が出たことはあまりない。珍しく意思表示が即答だった。
私 「私は年末のバタバタした中に引っ越しするぐらいなら、正月明けとかにゆっくり入りたいです。」
ちらりと夫を見る。
夫 「俺は雪の中の引っ越しは避けたい。」
(はっきり言ったー!)
だがここはローンの借主であるご主人様の意見には逆らえない状況でもある。
(よし、何とか夫をその気にもっていくようにするしかない。)
私 「いや、大変。私が大変。もう、年末の忙しい時にあれやこれやの手続きとか、忙しい中やったら絶対抜けが出たりする。それは困ることになる。確実にしっかり入居したい。それに12月にだって雪が降っての中の引っ越しの可能性だってある。12月も1月も雪は変わらない。」
大変なのは年末に引っ越す事でなく、今の私の頭の中だと思う。
話している理由が大混乱を起こしている。
夫 「・・・・。やっぱり俺は嫌だ、来年になるのは。」
(返って、こじらせてしまったー!!)
たぶん、この時の私は目が血走っている。
これ→( ''ω'' )
もしくはこれ→(◎Д◎)
このまま事務所で話し合っていても形勢は変わらないと察し、家に持ち帰ることにした。
(出来るだけ長く家造りをしたい。終わらせたくない。)
と、この本心は言わずに何とかしなくていけない。
数日間話してみた所、とうとう夫が折れた。
(;´・ω・)ほっ・・・。
担当者さんにすぐに電話で、延期で大丈夫ですと伝えた。夫の気が変わらないうちに確実なものにしとかなくてはいけない。
担当者さん「私が延期のお願いをした件でご主人様、気を悪くさせてなかったですか?」
私 「全然。大丈夫です。」
そしてこのやり取りを仕事から帰ってきた夫に伝えた。
これが良いやり取りであったという大団円のシナリオが私の頭にはあった。
私 「担当者さん、気にしてたよ。気を悪くさせてないかって。やっぱりご主人様である、あなたの存在は重要なんだな。」
夫 「・・・そうか。」
もう、自分必死。ほんと、必死。
(*´Д`)でもなんとかなった…。
とんでもない事を言い出すけど。
家族であっても、隠し事はあってもいいんじゃないかって近頃考えるようになった。
自由に自分なりの幸せな時間を作っていってもいいんじゃないかって思う。
お互いに。
夫婦、2人でいる時だけが人生の重要な時間じゃない。
子供がいないという事のメリットと幸せの形を考えている。
いないからこそ、出来る事、許される事があって、それぞれの幸せな時間を過ごせたらって考えている。