私の家ができるまで

新築建築までに起きた出来事 

3.売買不可

                                                                  

2020年7月

工務店さんの熱いアプローチを受け、私はすぐに全てのハウスメーカー工務店絡みの連絡先を絶つためダイレクトメッセージのお断りを入れた。特段、検討中の会社があったわけではないが、担当者さんの言葉を聞いたら行動に出てしまっていた。お断り先の何社かから「他で決められたのですか?」という問いかけもあった。

 

 

先日の初の打合せ時に気に入った土地の情報を詳しく聞くため、また打合せを取り付けた。社長も交えた。実際に見に行った売地の形状が少々複雑で、「この田んぼの所も売ってくれればいいのに。」と思わず言うと、社長も担当者さんも声を揃えて「だから!」と言ってくれたのが嬉しかった。共感して、肯定してもらえ、和気あいあいと話し合っている打合せが楽しかった。

売主さんに確認する部分も何点かある為、聞いてみますとの結論で連絡待ちとなった。

他にも良い土地あれば紹介してくださいと伝えた。

 

 

社長に以前見せてもらった建設中の家がハウスクリーニングまで終えたとの事で、再度また2人で見学させてもらいに行った。この時は担当者さんが立ち会った。

アクセントクロス、リビングの梁、ダウンライト、凝った和室の型ガラス…色んな箇所の説明を聞き、また一階に戻ってきた際、担当者さんがとある住宅金利のユーチューブの話を切り出した。

正直、工務店さんが住宅に関する事でユーチューブチャンネルをおすすめするって不思議な感じがしたが、とりあえず担当者さんに言われながら、2人で金利の動画を見た。変動金利にしたほうが良いという内容だった。フラット35で考えていた為、考え直すキッカケになった。

 

 

2020年8月

その後、2週間以上、土地について工務店さんからは何も連絡はなかった。私はこのまま家づくりが流れてしまうのではないかと不安になっていた。土地を紹介する気持ちがあまりないのか、探してもどうにもならないのか…音沙汰ない。思い切って連絡する事にした。

すぐに担当者さんから、ご紹介したい土地がありますと言われた。新しい土地だ。良かった、まだ検討できる土地があると喜んだ。土地を見に行く為ため、側近に出向ける日の約束をした。

ところが。

 

担当者さん『7日の売地の件で打合せでしたが、諸条件により売主様から売買不可の連絡が来ました。』

 

売主さんの都合により売買不可となったメールが届いた。残念だと本当に思ったが、まだ他の土地がこんな風に出てくるかもしれないし、まだ連絡待ちの最初の土地もあるしとそこまで深刻にはがっかりしなかった。メールには明日は以前の土地の区画についてお話をしましょうとコメントが添えられていた。

次の日、夫婦2人で事務所に向かうと、すぐにこう言われた。

 

担当者さん「初めに話し合っていたあの土地ですが、今の所すぐに売るのは無理そうです。ちょっと色々と問題が出てきてしまって…。」

 

さずがに茫然としてしまった。昨日紹介してもらえると言われた土地もダメ。最初から待っていたあの土地もダメ。ならば何処に土地があるのか。この後どうすればいいのか。紹介を受ける土地は立て続けにNGとなった事で、怒りにも似たやるせないものが込み上がってきていた。

だがなんとか冷静に切り出す。

「他に良さそうな土地はありませんか?」と。

農業委員会から現状回復を求められているため、すぐに建築は難しかもしれないが、とても立地条件のよい土地があると答えが返ってきた。

私達夫婦は2人で今から見に行ってみますとすぐに事務所を後にした。事務所にいた時間は少しだけの事であったと思う。私達は時間が惜しい、早く念願の土地に当たって家を建てたいのだ。

 

見に行ったが、それだけだった。悪くはないがそこまでの魅力を私達は感じず、ましてすぐに手に入れられわけでない。2人はあまり会話のないまま、帰路についた。

 

 

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