6.住宅ローンの事前審査
2020年9月
あの土地について、夫の購入意志をはっきりさせる必要があると感じた。
他の方に買われない為に、紹介されてすぐ売主さんと役場へ「先約者がいます。」と担当者さんから通達してもらったが、私だけが一人で先走ってる事に気が付いた。
ここは夫婦2人で納得し共有しなければ購入を決めてはいけないなと思い立った。間違いなく大きな負債という、買主でありローンの申出人として責務を持つことになるのは夫だ。夫の覚悟と納得がなければ、いつか問題が起きた時に夫から抱えきれない不満や疑問が出てきてしまうだろう。農振除外の期限が迫る中、短い日数ではあったが担当者さんにお願いし、夫の気持ちを待った。
夫の購入意志が固まり、同時に工務店さんのため自分達のため銀行に事前審査をしに行った。ここでお金を借りられないとなれば家は購入できない。大げさに言うなら、私達の運命も工務店さんの運命もここにかかる。
今になって改めて購入理由を夫に聞いたのだが、あの時意志を待って良かったと感じてた。聞いたのは農地転用の許可までおりた後のことだ。
夫 「広くて、プライベートがある所だなーと思った。周りが建物で囲まれてないし。きっとあそこに家を建てて住んだら、俺たちずっと家にいるかもな。」
うん、そうだね。と私も思った。きっとあそこでゆっくり過ごしていそう。
事前審査の前日のことだが、担当者さんに農地購入について意見が過ぎたのかもしれないと思い、今後のお付き合いのためにもお伺いを立ててみた時、返ってきた言葉が単純に嬉しかった記憶がある。心配性で申し訳ないと伝え、今後ともお力添えをよろしくお願いしますとメールした。そして担当者さんから返信がきた。
担当者さん『私自身、だいぶ助けていただいております。農業委員会に聞き取りに行って頂いた時は本当に助かりました。そして勉強になりました。こちらこそよろしくお願いします。』
自分の行動が工務店側の方に褒められた事に嬉し驚いた。あまりにも嬉しかったのでしばらく何度も頂いたメールを読み返す日々。
自分の行動が認められた日。個人的な事だけど、久しぶりだった。