25.社長不在
2021年4月17日
事務所で打合せ。
- 玄関とパントリーの換気扇。
- 外壁、屋根材の商品の確定サイン。
建築に使う外壁などの商品の最終確認に入った。
注文が確定する。
農地転用はまだ許可が下りてないが、今月中には来る見通しだ。きっと大丈夫。
私 「担当者さん、見てもらいたいものがあります。」
担当者さん「はい。何でしょう?」
私 「ブログを書きました。これを上げてよいか見てもらいたいんです。」
担当者さん「できたんですか?見ます。」
(´・ω・`)フム…
(; ・`д・´)ドウナノ…デスカ!?
ドキドキしながら待った。読み終わって顔が上がる。
担当者さん「いいと思いますよ。どうぞアップしてください。なんと言うか…心がほっこりしました。」
いつものくしゃっとした満面の笑みが担当者さんからこぼれた。
私 「まだ公開できるか…ネットに上げるというのが自分に出来るのかとか思ったり…。」
担当者さん「え?ブログを書いて私と〇〇さん(私の名前)との間だけで…ですか?上げてください!世界に発信してください!!」
担当者さんがブログを賛成してくれてる。初めてでまだ分からないことだらけで不安。
だけどやってみようと勇気を奮い立たせてもらった。
最近、担当者さんと電話で話すのが私の楽しみとなっていた。
担当者さんから自分の経歴の話をしてくる事もあったり、私は人間関係の相談に乗ってもらう事もあった。距離が少しづつ縮まる度に、達成感で熱くなる。
2021年4月27日
農地転用の許可が下りる。
二段階の壁の二段階目。
これで土地の購入が出来る。
長かった。去年の8月の末にあの土地に出会い、10月に農振除外の申請。その許可が今年の3月に下りて同月に農地転用の申請。そして今日その許可が下りた。
8ヵ月間の長い道のり。後から気づいたのは、この長い待ち期間の間、家造りの中身に時間をかけれたという事。
今となっては…だけど、結果的に私達にとっては良かった。
2021年4月27日
私 『ブログのご感想、ご指摘よろしくお願いします。』
地味にコツコツ…出会いの頃の4話を書いた。
ネットに上げる前にまずは担当者さんに読んでもらおうと思って、URLのパスワードをLINEする。
次の日。
担当者さんから着信があった。気が付かなかった私。LINEも入っていた。
担当者さん『ブログを拝見いたしました。素直な感想はとても素晴らしいです。内容に関しましては、文句なしです。』
急いで返信。
私 『ありがとう。電話で聞きたかったですが、今は無理そうです(泣)。』
担当者さん『すみません。急に電話しまして。ブログよかったですよ。』
この言葉を聞いたらもう電話をかけずにはいられない。
私 『少しお電話、大丈夫ですか?』
担当者さんの方からすぐに電話をかけてきてくれた。
とても良かったので、さっきは思わず電話をしてしまったと言っていた。「どの辺りが良かったですか?」と聞くと。「それ聞きます?」とちょっとお茶目な感じで返す。
担当者さん「土地を探してまで建てようとした理由が工務店として良いからではなく……私、〇〇〇〇(担当者さんのフルネーム)として選んだっていう所が…。」
正直な担当者さんの言動にまたひとつ、近づいたと思った。
これからどんどん、今まで言えなかった担当者さんへの想いを伝えていこう。
(あれ、でも…。)
私 『すみません。4の文の探した理由は担当者さんだからではまだなく、魅力的な工務店だからです。まだその時は半信半疑だったり…でしたね。』
電話を切った後だったが、LINEで伝えた。次の朝、返事がくる。
担当者さん『了解しました。』
そんなにうまい事距離は縮まらなくても、嘘のない間柄でいようと思った。
2021年4月30日
担当者さん「実は大変な事が起きまして…。」
担当者さんから電話がくる。
社長の入院。
かなり驚いた。
私 「入院って…病気など…ですか?」
担当者さん「はい。以前から体調が悪いと言ってましたが、GWの前に診てもらうと行ったきり、そのまま入院となりました。」
私 「大丈夫ですか?社長。何の病気か聞いても…大丈夫ですか?」
担当者さん「盲腸のようです。」
私 「…それなら、まずは時間がくれば治る感じですよね。担当者さんは大変かと思いますが、しっかり養生などしてれば、きっと元気になる…。」
担当者さん「…実はこの社長の入院のため、予定していた契約に問題が出てきまして・・・・。」
え・・・・!?と思う。
(また、問題……。待ちに待った契約はすぐそこにあるのに・・・・!)
5月の初め、大安の日取りを狙って売主、買主の予定の合う日にちで土地の売買契約と工事請負契約を予定していた。早ければ三日後の5月2日には…。
(せめてあと3日ほどあれば……。)いやっと、頭からその考えを消す。
まずは社長の身を第一優先に考えるところだ。
自分の家造りの事だけ考えた発言をうっかり言ってしまってはいけない。そんな事を思った事も大間違いだと頭からかき消す私。
私 「まずは社長の身体です。契約は・・・・どんな問題ですか?」
担当者さん「契約に社長の印鑑が必要です。」
私 「社長いつ頃復帰できるですか?」
担当者さん「2週間、3週間は無理かもしれません。ただ本人は這ってでも行くと言ってます。もしかしたら押印の為に来るかもしれません。」
私 「それは・・・!無理しないほうが…。そのハンコは社長じゃないと押せないものですか?」
担当者さん「社長しか開けられないところに閉まってます。」
私 「開け方を聞いて…担当者さんが押印したりは…ダメですよね。相当大事な重要なものですよね?」
担当者さん「ええ。私では開けられないので…。なので、先に売主さんとKさん(私達の苗字)」に契約書に押印してもらい、後から社長に押してもらう形になるかと思います。」
私 「わかりました。」
その後、担当者さんが売主さんにも連絡し、3日後の5月2日に契約と相成ったとLINEが届く。
LINEを眺めなら、これで本当に良かったのかと考えはじめた。
少し考える時間を……と思って返信した。
私 『土地の所有と大きな負債にかかわる契約になりますので、今一度、日程を考えさせてください。』
私 『申し訳ありませんが、売主さんとの契約を遅らせていただく事もあるかもしれません。』
本当に理由は分からないんだけど、これはダメだという気がしてた。