28.ひたむきさ✖️情熱
2021年6月5日
地盤調査を見に行った。
家を建てる場所の地面の固さなどを確認する作業だ。
工事関係者の方が機械を使って測定していた。
【この機械で測定中】
【機械の画面部分】
地面に棒を刺し、機械で下へ下へと押し込む。何処で止まるかで判定したりするらしい。
ブログに載せるのと、興味本位などで見させて頂いた。
小一時間ほど滞在し、帰る前に状況報告だけはしようと思ったので、担当者さんへLINEを送る。
私 『見学させていただきました。業者さんへ事前連絡ありがとうございました。』
送信ボタンを押したとほぼ同時だった。
ビューーン。
目の前を良く知る車がスピードをつけて横切る。
(担当者さんだ!!)
車から降りた担当者さんは私の車の窓の側まで来ると、ニコニコしながらちょこちょこっと手を振って挨拶しながら歩いて向かってきて、通り過ぎた。
(うわー。来た、まさかの。)
その姿に顔が思ず笑顔になる私。私も手を振って答える。
担当者さんと地盤調査の業者者さんは何か話してるみたいだったので、様子を見てから車を降りた。
担当者さんがこちらに歩いて戻ってくる。
担当者さん「ご覧になられましたか?」
私 「はい。おかげ様で。というか、実はさっき担当者さんにLINEで送ってます。」
担当者さん「ああ、そうだったんですか?気が付かなかったです。(スマホを操作しながら)・・・・本当ですね。」
数十分ほど登記申請書の件などを屋外で話した。
私 「申請書にうっかり復代理人について書いてしまったんです。それで…私としては担当者さんに是非お願いしたい事があります。それをこれからLINEで送ります。」
担当者さんは少し困ったような含み笑いをしてスマホを取り出した。
担当者さん「また…なんですか。」
『所有権移転登記の復代理人は〇〇町の〇〇〇〇(担当者さんのフルネーム)にお願いします。』
担当者さん「!、・・・・そうですね。法律上なども踏まえて…私で大丈夫なら。」
私 「調べますね。」
後日、大丈夫そうと判明しLINEで伝えた。
担当者さん「復代理人に関しまして、関与してもよいとの事だったので承知しました。」
私 「ありがとうございます!私に何かあった時はお願いいたします。」
担当者さん「了解しました。」
ちいさな関与だけど、嬉しさがある。
家造り、私に何か困ったことが起きた時、助けてくれるのは担当者さんに勝手に仕向けた。
実は、姑息な陰謀。(´∀`*)ウフフ
2021年6月6日
事務所にて打合せ。以下、話し合い。
- 地盤改良の結果、説明
- 建具のロック方法
2021年6月12日
ピンポーン。
アパートのチャイムが鳴る。
来たのはもちろん、担当者さん。
私 「ようこそお越しくださいました。」
アパートに来て頂いた理由は以前から話したかった、担当者さんと出会う前の話を聞いてほしくてだった。
私 「飲み物を用意している間、これを見てみてください。」
【担当者さんに差し出したメモ】
担当者さん「これは・・・・これまで見学した建設会社ですか?」
私 「そうです。」
担当者さん「この中で、一番行った回数が多いのはどこですか?」
私 「ああ、それは・・・・。」
よく覚えていたので即答する。なるほどといった風に担当者さんは頷く。
飲み物を出し、パソコンを操作した。
私 「出会う前の出来事を書いてます…スクロールして読んでください。」
(・・・・。)
(・・・・。)
カチッと、スクロールの下を確認し、全て読み終えた担当者さんはこちらを向いた。
担当者さん「・・・・。うん、読みました。」
私 「担当者さんの工務店に出会う前に断られたんです。結構話を進めてはいたんですけどね…。」
担当者さん「ちなみに、さっきの検討してた建築会社の中にありますか?」
ありますと言って、私は指を指した。
担当者さん「!・・・・え?、そうなんですか!?いや、ここはよく知っています。社長さん温厚で優しそうな方というか…。若い感じの営業の方もいますね。」
私 「はい。とても温厚な良い方でした。どちらの方も打合せにいました。」
担当者さん「・・・・。この工務店がお客さんを断るなんて信じられません。」
しきりに、断るような工務店とは思えないと話す担当者さんだった。
(担当者さん、断られて傷心した私側の事なんて興味ないようだ・・・・。)
大変な思いをしてきたんですね、とか共感し、このエピソードこそが特別感を互いに抱けるストーリーになるのだと思っていた。
大分違った結果だった。
(よもや、この出会いが運命的だと思っているのは私ひとり。)(=_=)
(しかもだんだん、断られた私達に何か問題がったかのような雰囲気になってる。)(-_-;)
(でもそれもアリ。何故なら……。)
(`・ω・´)
私 「うちの父の話なんですが・・・・。」
「クレームってわけではないが、それに近い。クレームが起きる可能性があると思って、断ったんだと思うな。」
担当者さん「ああ、なるほど。」
そういう考えもあるのかといった表情をした。
担当者さん「…それでもあの工務店さんが断るとは思えないですが。ちなみに、先生が教えてくれた建設会社ってのが……。」
私 「はい。あれです。前に担当者さんから出てた。」
担当者さん「ああ。なるほど。」
私 「病院ってのが〇〇町の〇〇クリニックでして…。」
担当者さん「ええ、はい。うん…。アレルギーの、匂いした展示場はどちらの建設会社でしたか?」
私 「はい。〇〇住建ですね。でももう一度行ったら何ともなかった。…それもあるから、今の土地を買う前にアレルギーが起きないか、何時間もあの場所にいたんです、私」
担当者さん「そうだったんですね。うん。」
おかげで今の担当者さんの工務店に出会えましたと言った。
良かったんですと伝えた。
それが何より伝えたかった事実だから。
私 「なんだか、色々と繋がってるって、そしてここに辿り着いたって感じがするんです。」
担当者さん「おかげでこうしてK様に出会えたことは私も嬉しく思います。」
はじめ期待した反応ではなかったが、ようやくその言葉に救われる。
私と担当者さんはニコニコとお話しを進めていった。
その後、担当者さんは語る。
担当者さん「工務店として情報を発信して、良い家を建てる事を多くの方に知ってもらいたい。大きなお金をかけて建てた家で、寒い思いをお客様にはして頂きたくない。私の想いです。」
担当者さんは出会った頃から、気密性の話をする方だった。そして自分なりの建築を探していた。
担当者さんの研究熱心で新しいものを取り入れようとするところと、性能の良い家を提供していこうとする考え。
出会って、少しやり取りした辺りでそれが担当者さんから滲み出ていた。
出会った営業マンさんなどから、それを感じた人はいなかった。
他の方がダメだとかじゃない、担当者さん自らよく言う「若輩者」だからこそ実現してる事だと思う。
これからもあなたのひた向きさに、私の家への情熱を組み合わせて造っていきましょう。
担当者さんにそんな言葉を言ったら、どんな反応をするだろう。
これがきっと”なせる業”だったという結果を、建てた家で出したい。
私の家造りはあなたが担当者さんで良かった。